« 2007年07月 | メイン | 2007年09月 »
2007年08月31日
露出補正について その2
昨日は露出について書きました。
露出補正とはカメラが判断した適正露出が撮影者の意図どおりの明るさと違う場合に調整するものです。
自分の意図よりも暗く写った場合は露出補正値をプラスにします。明るく写った場合はマイナスにします。
経験的にはデジスコの場合補正をプラスマイナス0にした場合、露出オーバーになることが多いです。カメラにもよりますがマイナス0.7EV(マイナス2/3EV)を基準にして露出補正を決定すると良いと思います。これらはカメラの液晶モニターに写っている画像を見て判断します。
投稿者 : 23:57
2007年08月30日
露出補正について その1
露出補正という言葉があります。露出ってなんでしょう。
他の言葉に置き換えると露光量ともいいます。CCDやフィルムに当てる光の量ことですね。光の強さと時間を掛けたものです。
カメラでは光の強さは表示されないので意識することはありませんが、時間はシャッタースピードで表示されます。
CCDで記録(表現)できる露光量は決まっています。バケツに水を溜めることに置き換えて説明すると、バケツの容量をCCDの記録できる露光量として説明します。
バケツから水があふれないギリギリを適正露出とすると、あふれてしまった状態を露出オーバーといい明るすぎて白っぽくなってしまった写真になります。
反対に水が少なすぎる状態を露出不足といい、暗くなってしまい被写体が黒つぶれしてしまった写真になります。
カメラでは絞りとシャッタースピードによって露出をコントロールします。IXY1000のようなフルオートのカメラでは絞りやシャッタースピードを任意にコントロールすることは出来ません。
カメラに内蔵された露出計により決定された露光量を露出補正でコントロールすることになります。
野鳥写真の多くは被写体である鳥がきれいに見えるように露出を決定します。カメラの自動露出では必ずしも撮影者の意図どおりに被写体に対して適正露出にしてくれるとは限りません。そこで、露出補正が必要になるのです。
具体的な露出補正については次回説明します。
投稿者 : 23:32
2007年08月28日
デジスコ講習会での質問
下記のような質問がありました。この間ご紹介した内容と似ていますね。会場での回答を要約して書きます。
質問
スコープでのピント合わせを神経質に合わせたほうが良いのか、それとも大体でよいのか?(シャッターの半押し前の操作についてです。8/29追加)
たーぼ♪氏の回答
正直に言ってそれほど神経質には合わせていない。もちろんそれなりに合わせてはいるが、シャッターを早く押せるようにすることを選んでいる。
理由は枝にとまっている鳥などの場合枝や木が揺れている場合が多いので神経質に合わせても結局はずれてしまう。それならば連写でたくさん撮る事でビシッとピントの来た写真を得る可能性を増やした方が良いと考えている。
木の揺れのほかにも鳥の呼吸などによりブレるという要素もあるので連写を多用することを選んでいる。
質問
良い写真を撮る極意は?
たーぼ♪氏の回答
撮影する枚数が多いか少ないかだと思う。とにかくたくさん写してその中から選ぶことをお奨めします。連写を多用するということになります。
結局は連写を多用するということが大きな要素であるといえます。もちろん連写をしながらでも表示される撮影画面を見て露出やピントのズレなどを判断して細かく修正を加えていくことが肝要です。
2007年08月22日
ピント合わせについて2
ピントを液晶画面上どのくらい正確に合わせたら良いのかというご質問を頂くことがあります。
可能な限りキッチリ合わせられればそれに越したことは無いのですが、相手によってはそうも行かないことがあります。枝の上でまったりしているカワセミなどであれば慌てることなく画面上でピントを追い込むことも可能ですが、ちょこまか動くような鳥を相手に撮影しようと思うと構図をとるだけでも大変です。その上完璧にピントを追い込もうと思うとシャッターを押せずに終わってしまうこともありますね。
そんなときは思い切ってシャッターを押してしまったほうが良い場合があります。
ある程度までスコープでのピント合わせができたらシャッターを半押しをして合焦マークがついたらすかさず全押しして連写してしまいましょう。はずすことももちろんありますが何も撮れないよりは良いではないですか。チャレンジを繰り返せばお気に入りの一枚が写るかも?頑張りましょう。
投稿者 : 23:21
2007年08月09日
ホワイトバランスの設定について
今日はリクエストがありましたのでホワイトバランスの設定についてです。
通常はカメラのホワイトバランスの設定はオートでも不都合は無いと思います。しかし、夕方だったり日陰だったり背景の色だったりと状況により自分のイメージと違った色になってしまうこともありますね。
続けて撮影したのにこの写真とあの写真が微妙に色が違うなんてこともあります。微妙に色の傾向が変わるとあとで一枚一枚考えながら修正するのが面倒なので自分の場合は固定することが多いです。
私のメインスコープはちょっと古いのですがニコンのED78です。このスコープは少し黄色味がかかった色具合なので黄色を補正する意味でホワイトバランスは蛍光灯を選んでいます。どの設定にするかは一度フィールドでいろんな設定で撮影してみて自分好みの色が出る設定を確かめてみましょう。
この際カメラのモニターで判断してもパソコンで見たときは印象が変わる事が多いので、パソコンで見たときの色で判断をしましょう。
投稿者 : 23:32
2007年08月08日
暗い水場などでの撮影
鳥の集まる水場に撮影に行かれる方も多いですよね。
特にこの時期は少し涼しいそういった場所に出かける方も多いと思います。
そんな場所での撮影のコツについて書いて見ます。
こういった場所の特徴として
1.薄暗いためにシャッタースピードが上がりにくい。
2.水に入ったときはとまっておらず羽をばたつかせていてぶれやすい。
カメラの設定として
1.カメラズームは上げない。
ズームを上げるとシャッタースピードはさらに上がりにくくなります。
2.シャッタースピードを稼ぎたくてもカメラの感度は上げない。
感度は上げたくなりますが、画質が悪くなりますのでどうしてもというとき以外は上げない方が賢明です。
3.連写を多用する。
連写をすることでうまくとまった瞬間が写ることを期待します。意外と撮れるものです。
機材的には小口径のものよりも大口径のほうが有利です。シャッタースピードが稼ぎやすいですね。
こういった場所には人が集まりますので、マナーを守って譲り合いながら楽しむようにしましょう。(^_^)
投稿者 : 18:37
2007年08月07日
デジタンの活用法
デジタンを利用して夏休みの宿題に使えるテーマを決めて撮影しています。
デジスコドットコムの社員全員がそれぞれ自分でアイディアを出して撮影しています。新入社員君奮闘記ブログで展開していきますので見てやってください。
私は花火を撮ってみました。どの程度撮れるものか不安はありましたが、意外と撮れるものです。花火もアップで撮るとまた違った趣ですよ。
順次追加されますので楽しみにしてください。
投稿者 : 23:14
2007年08月06日
究具01ジンバル雲台のロック機構について
究具01ジンバル雲台には動きの硬さを調整するダイヤルはついていますが、完全に動きをロックする機構はつけていません。
これは考えがあってこのような仕様になっています。開発担当T氏も設計段階の最初はロック機構もつけることを考えていたようです。しかしジンバル雲台の試作機を作ったときにロック機構の必要性を感じなかったことjからあえて省いたと聞いています。
ダイヤルを締めることでロックがかかるようにすると微妙なテンション調整(硬さ調整)が犠牲になりオン・オフのような使用感になること。別にロック機構を設けると重量がかさむことなどの問題もあり、使用上問題が無いのならということでつけなかったようです。
事実、私も使用をしていて、ロックが効かないことで困ったことはありません。強いて挙げれば、照準器の調整の際少し手間取るぐらいです。これも一度合わせてしまえばあとはほとんど触らないところですから問題では無いと考えています。
移動時にロックが無いことが不安だったのですが、これもバランスが取れているシステムのため軽くテンションをかければほとんど動きません。テンションをかけなくてもシステムが水平になろうとするだけですのでカックン・パッタンといった事故は起こらないのです。
そのようなわけでロック機構が無くても安心して使っていただけると思います。
投稿者 : 23:43
2007年08月03日
デジタル一眼レフとスコープでの撮影について
サポートデスクに入るご質問の中でここのところ多くなっているのが
1.一眼レフカメラをスコープに取り付けたい。
2.そういったシステムで撮影しているがうまく行かない
というものです。
質問をされてこられる方の期待を裏切るような答えになりますが、残念ながらお奨めできるシステムでは無いとお答えしています。実際に使用してみて良い画像を得ることが難しいからです。理由を考えてみました。
1.暗いシステムになる(シャッタースピードが稼ぎづらいシステム)
参考
KOWA 884で F7.7 680mm - F11.4 1000mm
KOWA 774で F8.8 680mm - F13 1000mm
NIKON ED82 F13 1000mm
※ デジタル一眼レフの35mmフィルム換算の焦点距離は、上記焦点距離
に各カメラの係数を掛けた物になります。
2.一眼レフアタッチメントが構造上長いものになるため、システム全体が
とても長くなり振動しやすい。支えるためのステーも必要になるので、
とり回しが悪く、デジスコのメリットのひとつである機動性が無い。
3.一眼レフにはミラーショックやシャッターのショックなど振動元がある
ため低速シャッター時にブレの影響を受けやすい。
4.上記のようなブレの問題で、感度を上げて撮影せざるを得ないため、一
眼レフ本来の画質が得られない。
5.優秀なスコープでも設計の前提が眼視であるため、周辺部分の画質は、
悪くなる。コンパクトカメラの場合は受光素子が小さくかなりトリミン
グを施したような状況なので周辺部分の画質の悪い部分を使っていない
が、一眼レフでは受光素子が大きいため画質の悪い部分も画像として取
り込まれてしまう。結果、周辺部分の画質の甘さが目立つため日の丸構
図でしか撮影が出来ない。
6.カメラレンズではないため、オートフォーカスは効かない。必然的にマ
ニュアルフォーカスになるが、最近のカメラはファインダーでのピント
の山がわかりづらい上に、暗いレンズとなるため余計にピントの判断が
つかない。
7.カメラレンズではないことの影響で露出の計測についても、正確ではない。
撮影後に液晶画面で確認をしなければならず効率の良い撮影は厳しい。
スコープにしても高性能なものは安いものではありません。それだけの投資をするならば、カメラ用のレンズを検討することも出来ます。600mm/F4や500mm/F4などのような超高性能レンズは無理としても、焦点距離と明るさを欲張らばらなければそれなりのレンズは手に入りますね。カメラレンズの場合は中古市場が確立しているので、そういった購入方法も考えられます。
一眼レフカメラを使用するならばカメラ本来の機能を生かせるカメラ用レンズを使用するべきです。
これでは倍率が物足りないとお考えの方は迷わずコンパクトカメラを使用したデジスコシステムをご検討ください。
投稿者 : 23:41
2007年08月01日
シャッターの半押し
今日、会社の女性と雑談をしていてこんなことを言われました。
デジスコのベテランの人って普通に専門用語を使っているけど、知らない人は分からないこともあるよ!
うーん、ちょっと耳が痛くなりました、反省です。特別に難しいことを話すつもりは全くありませんがついついということはありますね。
そこで、今日はタイトルの通りシャッターの半押しについてです。
既にデジスコをされている方やカメラの扱いに慣れている方なら、何を今更といわれるかもしれませんが、あえて説明をします。
カメラのシャッターボタンは2段階になっています。軽く浅く押すとカメラのオートフォーカス(自動ピントあわせ)と露出(明るさ)の計測が働きます。そこからさらに深く押すことでシャッターが切れて写真が写ります。
最初の軽く浅く押すことをシャッターの半押しといいます。この状態を維持している間はピントの位置と露出は変わりません。
このことを生かしてシャッターを半押しをした状態で雲台を操作して構図を変えることが出来ます。これは良く使うテクニックですのでデジスコを始めたばかりの方も少し慣れてきたら是非挑戦してみてください。
最初は構図を動かしている間に半押しをしている指の力が抜けてしまったり、深く押してシャッター切ってしまったりという失敗もするかもしれませんが、意識して撮影をしていればすぐに慣れると思います。
投稿者 : 23:37